CASE STUDY

導入事例

学校法人玉川学園様(導入機:連結式中型圧縮減容機5070HDC)

学校法人玉川学園様

「ペットボトル圧縮による廃棄コスト削減だけでなく、
環境教育の題材としてもオーワックの圧縮減容機が役立っている玉川学園」

 東京都町田市にある学校法人玉川学園は、教育学者の小原國芳により1929年に創立され、現在、幼稚部から大学院までを擁する総合学園となっています。また、創立時とほぼ時を同じくして開業された小田急線玉川学園前駅は、学生のみならず地域住民の交通の要として機能しており、一大学園都市を形成しています。
 そんな玉川学園では、「全人教育」を教育理念の中心とし、教育信条の一つとして「自然の尊重」を掲げて事業所としてのごみ減量、資源化の推進に取り組むだけでなく、環境教育を実施することにより“環境リテラシー”を持った人材育成に取り組んでいます。

屋外3連ゴミ箱②

 玉川学園の構内では、景観維持のために各所にごみ箱やペットボトル回収箱が設置されていますが、日々排出されるごみやペットボトルの処理は昔からの課題となっていました。その課題解決のために、回収されたペットボトルをそのまま回収業者に引き渡すのではなく、オーワックの圧縮減容機で圧縮してコンパクトにしてから引き渡す取り組みをしています。それだけではなく、ごみやペットボトルの圧縮の現場を子どもたちの教育の機会として利用するなど、教育の現場ならではの取り組みが行われています。
 今回はそんな玉川学園の取り組みについて取材しました。 

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 玉川学園では、構内で回収されたペットボトルを圧縮するようになったのは2000年代のことです。それまでは回収したペットボトルはそのまま回収業者に出していましたが、CO2削減など世界的な環境意識の高まりと、ごみ回収にかかる費用の削減を目的にごみ圧縮機の導入に踏み切りました。
 当初導入した圧縮機は大型のもので、圧縮力自体は大きいものでしたが、圧縮作業時に作業員の安全性を考慮した設計となっておらず、作業時にけがのリスクが伴うことは懸念材料になっていました。また、機械のメンテナンスについても考慮されていなかったので、部品交換ひとつにしても海外から取り寄せる関係で時間とコストがかかっていました。その結果、修理費と圧縮機が使えない間のごみの回収回数が増えてしまい、結果ごみの回収コストもかかってしまうことも課題になっていました。

 新たな圧縮機を導入するにあたっては、作業員が安全に圧縮作業をこなすことができることとともに、高いメンテナンス性が求められました。その中で当時、取引先商社から提案されたのがオーワックの圧縮減容機「6040HDクロス」でした。誤作動を起こさないための安全対策が二重三重に取られているオーワックの圧縮減容機は、作業員が安心してペットボトルの圧縮作業をすることができました。導入の要件となっていたメンテナンスについても、それまで導入していた大型圧縮機と違い、故障時やパーツ交換の対応などの面で、東京にオフィスを構えているオーワックは迅速に対応できるということは機種選定の大きな要因となりました。また、ひもを使ってコンパクトにまとめられたペットボトルの塊を運ぶことができたため、回収業者に渡す際にも余計なスペースを作ることがなく、非常に効率的なものでした。

正門

 玉川学園では、圧縮減容機を使って構内のごみ処理にかかる費用を削減するだけでなく、CO2削減など環境問題に全学で取り組んでおり、環境教育と環境保全実践として未来を担う子どもたちもごみの分別やペットボトルの圧縮について学んでいます。
 特に小学部4年生の社会科教育では、校内学習として子どもたちが空のペットボトルを圧縮減容機の圧縮ボックスに入れて圧縮の様子を見学し、実際のごみ処理の現場を見ることで課題を考えたり、町田市バイオエネルギーセンターでこれまでの学習の成果を発表し、市職員の方と意見交換をして未来のごみ処理についてアイディアを出したりするなど、環境問題に積極的に取り組んでいます。
 このような取り組みは玉川学園のある町田市でも高く評価され、町田市が一般産業廃棄物の減量や適性排出に積極的かつ組織的に取り組んでいる事業所を表彰する制度「まちだ3R賞」を3年連続で受賞するなど、高く評価されています。

正門

 玉川学園では現在、連結式中型圧縮減容機の5070HDCを使用しています。小学部の校内学習が実施されるころ、それまで使用していた6040HDクロスが老朽化のため故障し、急遽新しい圧縮減容機を導入することになったのですが、その際にも迅速に対応し、小学部児童の校内学習に間に合うよう新しい圧縮減容機を納入したことで、校内学習の際には子どもたちにより興味をもってペットボトル圧縮の様子を見てもらうことにつながりました。

コンテナ積載圧縮済ペットボトル
 (圧縮減容機がないと画像に積まれている分のペットボトルを一回で回収してもらうの難しく、圧縮減容機を導入する以前はコンテナのある一帯がペットボトルの山だったとのことです)

 5070HDCは従来の安全性はもとより、二槽式であることから一方のボックスで圧縮している間にもう片方のボックスにペットボトルを投入する作業ができ、作業効率も飛躍的に向上しました。
 回収したペットボトルの容量を5分の1~6分の1程度に圧縮することができたため、単純に回収業者を呼ぶ回数も、導入前に年間20台程度呼んでいたコンテナ車を年間5台に減らすことにつながるなど、ごみ処理にかかるコストを削減することにつながりました。

 玉川学園では、学園の環境教育の根幹に圧縮減容機が使われているということはもちろん、圧縮減容機によってごみの廃棄にかかるコストを大きく削減できるということをアピールしていきたい、と仰っていました。


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